2025年5月8日に発売されたアドベンチャーゲーム『The Midnight Walk』は、迷子のランタン「Potboy」と共に、粘土で造形された不気味で幻想的な世界を旅する一作です。開発は『Lost in Random』の主要メンバーが設立した新スタジオMoonHood。登場するキャラクターや背景のすべてが本物の粘土を使用し、ストップモーションで命を吹き込まれた本作は、ホラーゲームの概念を塗り替える「芸術」として、世界中の注目を集めています。

詳細情報

- タイトル:The Midnight Walk
- 開発元/パブリッシャー:MoonHood / Fast Travel Games
- ジャンル:アドベンチャー、インディー、ホラー、ダークファンタジー、雰囲気、映画的
- 対応プラットフォーム:PC(Steam)、PS5、Steam VR、PS VR2(Steam Deck対応)
- リリース日:2025年5月8日
- 価格:PC(Steam):¥4,500 セール価格:¥ 3,375(25%オフ)/PS5:¥6,050
- プレイ人数:1人
- Steamページ:https://store.steampowered.com/app/2863640/The_Midnight_Walk/
ゲーム内容
世界観とストーリー
舞台となるのは、太陽を失い闇に閉ざされた世界「The Dark Itself」。プレイヤーは“焼かれ人”として、その喪われた光の真実を求めて旅を続けます。相棒となるのは、迷子のランタン「Potboy」。彼の灯りを頼りに、危険と希望が入り混じるこの異形の世界を進んでいくうち、プレイヤーは静かに、しかし深く心を揺さぶられる物語と向き合うことになります。
主なゲームシステム
基本は探索とステルスを軸にしたアドベンチャーで、Potboyの灯りを巧みに利用しながら、火を好むモンスターから身を隠すプレイが求められます。フィールドに置かれたマッチ棒を用いて火を灯したり、遠距離から火縄銃で火を放つ場面もあり、火の使い方がパズル的に作用する場面も用意されています。
特筆すべきは「目を閉じる」という独自アクション。視界を遮ることで聴覚が研ぎ澄まされ、通常では聞こえない音がヒントとなってギミックを解いたり、モンスターに対処したりできるのです。特にPS VR2では、アイトラッキングによって実際に目を閉じるだけでこの操作が可能となり、極めて高い没入感を実現しています。
本作ならではの特徴
最大の魅力は、すべてが粘土で作られたアートスタイル。キャラクター、環境、そして恐るべきモンスターまでもが粘土造形で生まれ、3Dスキャンとストップモーション技術を駆使してゲームに落とし込まれています。この徹底的なクラフトマンシップにより、見たこともない世界が画面に広がります。
その独特の世界観は、ホラーでありながらゴア表現に頼らず、むしろ絵本のような造形が逆に強い不安感を煽るという、他にない感覚を提供します。さらにVR対応によって、その不気味で詩的な世界にプレイヤー自身が直接足を踏み入れられる体験へと昇華しています。
日本語対応
本作は日本語に対応。世界観に深く没入するための言語的障壁はありません。
総評とまとめ
『The Midnight Walk』は、アートとゲームが融合した非常に稀有なホラーアドベンチャーです。MoonHoodの職人技によって作り込まれた粘土の世界は、ただの「ビジュアルの奇抜さ」にとどまらず、プレイヤーの感情に訴えかける深いストーリーと緊張感のあるゲーム体験を提供します。
Steamでは「圧倒的に好評」、IGNでは90/100点、MetacriticではPS5版・PC版ともに79点という評価が示す通り、グローバルでも確かな評価を獲得。ゴアに頼らないホラー演出や、音と視覚を融合させたユニークなシステム設計は、ジャンルの枠を超えた没入体験をもたらしてくれます。
芸術性の高い作品や、感情を揺さぶるホラーを求めている方にとって、本作は間違いなく記憶に残る一作となるでしょう。『The Midnight Walk』の世界に、ぜひ足を踏み入れてみてください。
